『モンスター上司』を観ました
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楽しい。快調です。感謝感謝。
職場の上司に様々な悩みを持つ3人の男が集まって、いろいろ愚痴っているうちに、それぞれの上司を殺す計画になってしまいます。3組の職場を交互に見せていく序盤は、実はあんまり好きじゃないんですよねーこの手の見せ方が。まあそれぞれの職場での悩みを見せていくためには仕方ないんですが、果たしてこの3組のカップル、カップルというか上司・部下のセットが、後半でどうやって交わっていくのかな、という点に観客は興味を持つ流れになるわけです。
笑える部分はいろいろと多いんですが、ふーんそんな展開があるもんかねえ、と首をかしげたくなることが少なからずありました。上司と部下の問題がそんな感じで解決されちゃっていいもんなのか、この映画に観客が期待する部分を見せてないんじゃなかろうか、などマジメに指摘することはできそうです。これはつまり、マジメに指摘すんなよそんなこと、ていうメッセージなのかもしれません。
しかしもっといいオチはあったんじゃないかなあ、上司も改心、部下も改心、みんな仲良くまた仕事、というオチを想像してたんすよねー。上司とのトラブルは、上司をなくすことで解決する…ってのが、アメリカの流儀なんでしょうか。それだけアメリカでは、上司の権力が強いのでしょう。
『ハングオーバー!!』のジェイミー・フォックスの殺人コンサルタント、『ウソツキは結婚のはじまり』のジェニファー・アニストンのエロ歯科医、くだらなかったなー実に。有名なゲスト俳優にこういうどぎついキャラを譲って、コメディ陣のチャーリー・デイやジェイソン・サダイキスが、生真面目キャラのキング、ジェイソン・ベイトマンとセットになって、ストーリーの原動力になっています。実に美しいコメディ映画の構図ですね。
この脚本だと、「上司がイヤだイヤだ〜!」だけのセコイ話になってしまっているようです。働くこととは、生活することとはなにか、ぐらいまでテーマを拡大してくれたなら、名作コメディにもなったんでしょうけど…平凡さは否めませんが、まあまあ、こんなもんでしょう。後から思うと、エロ歯科医の問題の収束が、ホントにくだらねーオチですね。アホな感じでなによりです。