『ボウリング・フォー・コロンバイン』を観ました

マイケル・ムーア監督の『ボウリング・フォー・コロンバイン [DVD]』を観ました〜。

ちょっと観るのが遅過ぎましたね…こういう時事問題を扱った映画は旬のうちに観ておくべきものかもしれません。日本公開は2003年でした。

感想は…うんまあ、銃反対派の常套手段が散りばめられているというのか。多少教条的になってしまうのは仕方がないでしょう、正直に二度とコロンバイン高校のような事件を起こしてはいけないと思います。しかしまあこの後にもバージニア工科大学でひどい事件起こってるんですってばさ。ああアメリカってこういうところは最悪だなってのは分かるんです。

マイケル・ムーアが、誰にインタビューしても同じことだと思います。誰だってカメラを向けられたら、「それとこれとはね、違うんですよ」と言い訳するしかない。それが連中にとっても死活問題、シノギのひとつですからね。しかしマイケル・ ムーアみたいな誰かがやらなければいけない。誰かが言い続けていかないと何も変わらない。それも分かります。ひとつ映画の中で進歩がありましたね。Kマートで銃弾の販売をやめさせました。

それにしても、「アメリカの銃社会全米ライフル協会が原因であり、全米ライフル協会は人種差別的であります」「アメリカは四六時中恐怖をあおり続けて商品を売りつけようと努めているのであります」、こういう論理展開だけで本当によろしいんでしょうか? 私にはよく分かりません。この映画自体がなにかプロバガンダとなっていることは否めないでしょうし、ムーア自身も有名な「恥を知れブッシュ」発言で、どうにも政治性が止まらない人なんだなってのが気になるところです。例えばディクシー・チックスの自身の政治性への配慮と比べたら、作品中でもかなり発言し過ぎだよなって感じました。

大体そんな感じだろうなと思ったら、『アホでマヌケなマイケル・ムーア』という本も出てました。そらそうよ。片方にやりたい放題にやらせといていいという道理はない。当然マイケル・ムーアはインチキだという意見はないといけません。むしろ不健全でしょうね。


アホでマヌケなマイケル・ムーア
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