『幸せのレシピ』を観ました

スコット・ヒックス監督の『幸せのレシピ』を観ました〜。

幸せのレシピ 特別版 [DVD]
ワーナー・ホーム・ビデオ (2010-04-21)
売り上げランキング: 2427

やっぱり観たい役者は追ってみるもんですね。アビー、そしてパトリシア・クラークソン。この二人で満足しました。今回は感想というよりは贔屓の引き倒しです。子役ナンバーワンとお母さん役ナンバーワン。素晴らしい!

シェフとして忙しく働く主人公に会いに、姉と姪っ子が車で向かうんですが、その途中で事故っちゃって姉は死亡、姪っ子がひとり残される…その姪っ子の役が、アビゲイル・ブレスリンです。かわいそうでしょ、かわいそうなんですよホントに! 史上最強の子役かもしれません…って、2012年現在ではもう15歳だかそのくらいなんで子役ではなくなってますけど。

そんで姪っ子は、主人公のおうちに住むことになるのですが、そこでアビゲイル・ブレスリンが、死んだ母親と自分のアルバムを見ているところなんてねえ、もうただ泣かせようとするための卑怯な絵です。姑息な狙いです。しかし結構泣けてしまう自分が情けないもんです。そんで、主人公のシェフ役のキャサリン・ゼタ=ジョーンズになかなか心を開かない、そりゃそうですよ、お母さんを事故で亡くしちゃってるわけですから。それに対して戸惑ったり、仕事との兼ね合いで苦労する主人公…というのが序盤の話の中心になります。

主人公の働くお店の店主、マダム役がパトリシア・クラークソンキャサリン・ゼタ=ジョーンズの上司にあたるんですが、この役柄がまた実によかった。味の分からない客からのクレームにキレる主人公となにかと対立するんですが、お店の営業中の所作や、従業員のミーティングでの所作も実にマダムやなーと。例の事故の後に主人公を気遣うところはいいお母さんって感じでしたね〜。

えっと、というわけで、私にとっては中盤までがいい時間で、なんか一回仲直りしたのにまた喧嘩して別れたキャサリン・ゼタ=ジョーンズアーロン・エッカートの二人がくっつくまでの終盤らへんのラブロマンスな展開は、どうも居心地悪かったなあ、と思いました。一回お話終わってるはずなのになあ、と首をかしげながら観てました。

基本的には孤独な主人公の独白の代わりに、脚本上カウンセラーを置いたのはいいアイデアでしたね。あと料理も美味しそうだし、厨房やお店、自宅の雰囲気もいいし、映画のツボをおさえているところでポイント稼いでいる感じです。

ん、そういえば、キャサリン・ゼタ=ジョーンズってこの映画で初めて観た女優です。なんか知ってた気になってました。失礼。アーロン・エッカートのイタリア〜ンな陽気キャラは、いや全然悪くはないんですけど、すげえイイなって気もしないんです…申し訳ない。

最後に名クォートをメモ。「フランス料理で最も大事な3つの食材は?」「そんなのみんな知ってるよ、バター、バター、バター!」