社長ブログの功罪

誰も得をしない内容の性質上、ホントは増田で書くべきことなのかもしれませんけど、まあ固有名詞出さなければ分からんだろうということで、こちらで書いてみます。

新規オープンしたとある店Qに行ってきました。んで、結論から言いますと、非常に残念な店でした。なによりもまずコストパフォーマンスがひどい。近くにもっと安くて旨い店があるのに、なぜにこれで勝負するんだろうっていう、これは全然ダメだなって思いました。シンプルに「二度と行くか」と思いました。

さて、そのお店の社長のブログっていうのがあってですね。割と優秀なサラリーマンから転職して飲食店経営をするまでのいきさつから現在までの、ビジネス上の重要な決断からQのお店での些細な日常の出来事までを、結構詳細にアップしているんですね。さらにブログの他にtwitterのアカウントもありましてね。

むやみにポジティブな内容で、それはそれで構わないんですけれども、「前を向いてやりぬくぞ」だの「絶対にかなえてみせる」だの、自己暗示とも呼べるような文言がその社長のブログに並ぶっていうのは、なかなか会社の中の人にとってはつらいんじゃないかなって思うんですね。更新頻度も時には半日に4〜5度。厨房にも立ってるようですがそれで大丈夫なのかなって。まあ余計なお世話なんですけど、これを見て、「ソーシャルネットワーク病」という言葉がぴったりくるなと思いました。

結局彼のブログ上での言動ってのは、要するに典型的な「社長ブログ」なんですね、社長ブログにありがちな内容しか見えてこない。

この社長が一番先にやるべきことは、twitterでもブログの更新でもなくて、お店Qのメニューの刷新じゃないのかな、さっさとやれ今すぐやれよ、とそんなことを私は思って見ていたんですが、それにしてもそういう当たり前のことに本人が気がつかないのは、裏返すと、ソーシャルネットワークでは誰も彼にそれを気づかせてくれないってことなんじゃないかなって思ったんですね。飲食店の場合だったら、きっとブログを一生懸命にやるような社長ですから、食べログやらホットペッパーやらグルーポンやらについても熟知しているでしょう。それをふまえた上でいろんな意見を見たり聞いたりできているでしょう。ネット上ではね。

しかし目の前の客は見えていなかったというわけですね。なんだこのソロモン流的なオチw。

いずれにしてもそれは現時点の話であって、これから味もブログもいくらでもよくなるわけですから、そんなにアレコレ言う話ではないです。ただうまいメシを安く食べたいっていう気持ちだけですので。