『実録・連合赤軍 あさま山荘への道程』を観ました

昨日の続きです〜。

さて、二本立てのうちのもう一本、『実録・連合赤軍 あさま山荘への道程』を観ました〜っていう話です。

結論から言うと、『キャタピラー』よりははるかにいいです。

まあさんざん、この、なんていうんでしょう、総括総括で、まあ暗い陰湿なリンチをさんざん見せつけられてですね、結構うわーこれもひどい変態映画だなって思って見続けていたわけなんですが、最後の山荘での銃撃シーン、これはね、本当に驚きました。よいですね。まあ歴史的な事件ですから、破綻へと向かうってのが分かって観ているからかもしれませんけど。でも、これでやっと若松監督さんの撮ってることが分かりました。遅過ぎますねすいません。

並木愛枝さんという女優さんは素敵でしたねえ〜これは惚れるですよ間違いなく。もっといろいろ映画やお芝居に出るべきですよ観に行くっすよ。と、いま思い出してみたら、この映画のキャストはみんなよかったです。全員ひとり残らずよかった。同じ俳優が何人かキャタピラにも出ているんですねー。森恒夫とか永田洋子のクソ連中どもをを演じるっていう仕事はやりがいがありそうですね〜。

メイクやスタイリストという映画のプロダクツ的側面に必要なメイクやスタイリストをばっさり排除したことで、本当に当時の連合赤軍のクソ連中に見えてくるってのがマジックですねえ。素晴らしい。若松さんの演出っていうのが、また知ってることだけに、ビシッとハマるんでしょう。例えば黒板に書かれた「戦」っていうゲバ字とか出てくると、ああ監督さんは多分何から何まで知ってるんだろうなあって信じちゃえるから、映画って面白いですね。

『突入せよ!「あさま山荘」事件』に腹を立ててこれを作ったと聞きましたが、連合赤軍に肩入れするわけでもなく、絶妙なバランスのまま最後まで持ってったことが、とても注意深く作ってる証拠でしょうね。翻ってみると『キャタピラー』は、寺島しのぶがやりたい放題やったのか、寺島しのぶにやりたい放題やらせてあげたのか、とりあえずやりまくったんだな多分…ということが分かりました。やりまくったんだったら、別につまらん映画でも構わないなっていう気になりますね。是非またやりまくってもらいたいものです。