今週のお題「私の好きなお菓子」

「舟和の芋ようかん」です。

今では東京土産と言えばもうこれしか考えられなくなりました。舟和さんは明治35年創業なんで、江戸の味ではないんですよねーこれ。意外な感じがしないでもない一方で、確かに落語の「らくだ」でも、「芋なんかで酒が飲めるかっての!百姓じゃあるめえし」ってクダリがあるから、芋なんかで茶飲めるかってえのというのが江戸っ子だったんでしょうかね。

江戸時代ではなくて明治に芋ようかんができた理由は、江戸っ子が芋を嫌いだったわけではないだろうと思います。どんなに粋がってみせても、やっぱり芋は庶民の人気商品だったに違いなかったでしょうからね。江戸っ子気質というより、やはり芋から餡を作って固めるっていう技術革新によるものなんでしょう。どういう作り方なのかはまったく知る由もないですが。

見事だなって思うのは、食べていると芋そのものなんですよねー食感も味も。この味わいの素朴さってのは、北関東っぽいイメージもあります。浅草って場所は都会だっただけに、関東一円の田舎とコネクションがあったんでしょう。深川とかの江戸ローカルとはやはり違う感じがします。