『素敵な人生の終り方』を観ました

ジャド・アパトー監督・脚本の『素敵な人生の終り方』を観ました〜。

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いやー、これは大したことのない映画でした(断言)。アパトー関連の作品では初めてのネガティヴ感想です。すごく観たい役者ばかりが揃っていたので楽しめましたけれども、映画としては大したことないです。どうも脚本が第一に失敗してるような気がします。不治の病を宣告されたコメディアンというお話の入りだけを観れば、もしかしてカウフマン的な設定のアパトー版なのか、さらには原題が「Funny People」となりゃあ、きっと笑って泣ける名作臭がプンプンクル〜〜〜!…なんて一人思って観ていたんですけど、やっぱり泣ける系の映画の作りはあまりにも下手すぎだなあ、と感じました。

泣ける系ってのは、観ている方の期待にあまりにも乗っかっちゃうという部分ってあるわけですよ、恐らく監督もそれに気づいたのかも分かりませんが、まさかの不治の病の回復ってあたりから、この映画は一体何がやりたかったんだろうという疑問の方が強くなってきました。もちろん泣ける系を期待させる邦題でもあったのでダマシにかかった私が悪いとは思うのですけどねー。

まずこの(個人的にはお馴染みの)オールスターキャストが勢揃いって部分で、結構満足したってのはあります。アダム・サンドラーはなにしろい〜いハリウッド風味が出てますね。唯一オイシイ役であったように感じます。

レスリー・マンは、うーん、「童貞男」でのレスリー・マンの印象が強いから、この人はもっと面白くできるはずなんですけど、なんかこう普通の奥さんって感じで似合わねえなって思いました。なんか急に変な訛りで旦那にまくし立てるあたりは噴きました。子役は二人ともアパトーの娘って…おいおい。

他のキャストについてはまあぶっちゃけてほとんどコメディアンですから確かにそのまんまなんですけれども、どう考えてもコメディアンとしてセス・ローゲンジョナ・ヒルが売れていないという設定はありえねえなあと思いましたジェイソン・シュワルツマンだって超売れてるコメディアンのはずなんですが、コントでスベっている感じがうまく伝わっているんでしょうかねこれ。普通に面白そうな人に見えちゃうんですけどね。

嬉しかったのは、「スクール・オブ・ロック」で好きになったサラ・シルヴァーマンが見られたことです。この女子は私の大好物でして、ほんのちょっとだけ飲み屋でしゃべるシーンだけでしたけど、アソコの話を非常に流暢にしておりましたねえ。もう一人、「ピザボーイ」に出てたアジズ・アンサリが良かったです。この人勢いありそうですね〜。

お話としてはあまりにも…ねえなあこれは。これはきっとアパトー流の「芸談映画」にしたかったんじゃないかなという感触はありました。だから本当は、プロットなんてあんまり関係ないっちゃあないんですけどねえ。