『恋するポルノグラフィティ』を観ました

ケヴィン・スミス監督の『恋するポルノグラフィティ』を観ました〜。

恋するポルノ?グラフィティ [DVD]
ビデオメーカー (2010-05-12)
売り上げランキング: 81738

過去にセス・ローゲン出演作は何本か観ているんですが、どういうわけか今回だけは完全に「ノー大麻でした。大麻よりもセックスが好きな役…という風に景気よく説明したいのですがそういうわけでもなく、意外と恋愛に大してマジメかっとツッコミながら見ておりました。セスとエリザベス・バンクスが同居する幼馴染みの男女なんですがもうこの時点でこりゃーふざけてないなっていうシチュエーションだと気が付きます。電気代と水道代を払えないからポルノ映画を作って儲けようとしますが、幼馴染みの男女の間にマジメな恋が芽生えるという話で、エロコメディのソトヅラで実はちょっとキレイなラブコメだった…という点が実はあんまり個人的には気に入っておりません。なんかちょっと騙されたような気がしてシャクだなっていう。

セスやエリザベス・バンクスを始めとして、出ている人たちはみなクダラナくてオモシロいコント師たちでした。中でもゲイポルノ俳優役のジャスティン・ロングが強烈な演技を延々とやってるシーンは忘れられません。初見の役者さんに限れば彼のキャラが一番の収穫で、セスについては以前観た『50/50』でもっといいレベルに到達していると思いました。やっぱDVDを観る順番ってのは大切かもしれませんねえ。そういや、シャボン玉のポルノ女優は伝説のトレイシー・ローズ本人だったとは後から気がつき驚きました。

全体的にお話がキレイにまとまってたのは、やっぱりキレイなエリザベス・バンクスのおかげなんだろうなあと。大ボケも小ボケもかませられてしかも「美人」で通る数少ない女優、いつも通りのエリザベス・バンクスで十分満足ですが、ホントに繰り返しますけど、すっごく若い感じの恋バナをまとめようとしなくてもいいのになあって思います。くだらない絵なら、徹底してくだらない本で、腕のあるくだらない俳優で、撮ればいいのに。俺はお前が好きなんだ、だから付き合ってくれって、お前が言うなっていうのもありますし…まあ結局は、ポルノ映画を撮ることになる状況を観て楽しめばいいだけであって、あんまりオチだのストーリーについてどーのこーのとゴタクを並べるものでもないかも分かりません。

うまく不満を言い表せておりませんが、中途半端にキレイな映画だったということですかねえ。そういうのを別に求めていたわけじゃないって気分で、観る前の期待と観た後の感想がちぐはぐでいたたまれないといった感じです。とにかく中途半端なんですよね、文句なしに感動できればいいんですがそういうわけでもないし。見なきゃよかったかな、とも思います、面白くなかったわけじゃないですけど。繰り返しますが、エリザベス・バンクスについてはどうも分かりませんが、セス・ローゲン出演作品については、それからポルノ使いの映画についても、他にいい作品はいくつかある、とだけは断言したいと思いました。


最後に付け加えると、コーヒーショップの店長役は『40歳の童貞男』でもめちゃくちゃなインド人店員をやってたゲリー・ベドノブ。この人はいいですね、面白い。インド人キャラを存分に生かしてて気持ちがいいです。