『マーゴット・ウェディング』を観ました

ノア・バームバック監督の『マーゴット・ウェディング』を観ました〜。

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トーンが暗いんですよねえ。暗いのは好きじゃないんですが、ただ暗いから好きじゃないってことではなくて、暗いなら暗いなりに面白い映画はあるわけだし、そのへんどうなっちゃってんだこの映画は、って思っちゃいました。

なにが自分の好みに合わなかったんでしょうねえ。

お話の内容はまあアリだと思うし、人物配置を見ればなかなかいいんでねえの、って思っちゃうし、ロケーションも役者も十分過ぎるほどいい。オチもひどかったんですが、お話のトーンからしたらあの結末もアリかなっていう。多分決定的にダメなのは、見せ方、演出の部分だと思います。素人考えですけど、ニコール・キッドマン演じる女性がもっときちんとツッコミ役として保たれないと、あるいはもっと子役の目線で世界を観た方がよかったかも、と感じました。登場人物がみなどこか心をやられちゃってるんでねえ、収拾がつかなくなっちゃってます。

ニコール・キッドマンジェニファー・ジェイソン・リーという、どちらかというと堅物の二人の女優に、どうしてわざわざコメディ畑のジャック・ブラックを置いたのか、よく分かりません。あんまり活かせてないなあってのがもったいないですね。『グリーン・ホーネット』とは逆のパターンの、不可解なキャスティングだと思います。

あと『コンフェッティ』を観たばかりなので思いついたんですが、結婚式への準備がまるで感じられない絵ってのは致命的ではないかなって感じます。ああいう田舎に暮らすのなら、隣人とは仲悪いとしてももう一方の隣の人やら、気のいい田舎者が出てくるもんでしょう。登場人物らにはおそらくそんな心の余裕はない、って解釈は分かりますがね、だったら比較的病んでない子供が観客にその辺の異常さをもっと伝えてもらわないことには、こちらとしてはさっぱり分かりません。隣の子供に耳をかじられている場合ではないわけで。

ここで『ヤング・アダルト』と並べるのも不都合ですが、どうもこの、作家が主役の映画ってのはダメだなあっていう、経験的に感じております。

っと、ダメだなあって言っちゃいましたね、すいません。

以上ですぅ〜。