『ウソから始まる恋と仕事の成功術』を観ました

リッキー・ジャーヴェイス&マシュー・ロビンソン監督の『ウソから始まる恋と仕事の成功術』を観ました〜。

amazonの商品貼ろうとしたけど、ないんだなあーこれが。

原題"the invention of lying"。リッキー・ジャーヴェイスという人を初めて観ました。スティーヴ・カレルポール・ラッドが出まくってたアメリカのドラマ『The Office』、そのリメイク元の英国のドラマ『The Office』での主演だったり演出だったりで人気を博した英国の毒舌コメディアンだそうですねえ。どうりで、ペプシのバス車体広告の絵や、きっちり七三にしたデブでブタ鼻の負け組キャラと美女ジェニファー・ガーナーとのレストランでのデートなどは、おばちゃんのゲラが挿入されていてもおかしくない、いかにもシットコム風な絵だったなあと感じます。

いかにも大物コメディアンだなあというのは、出演者を見ても感じます。ジェニファー・ガーナーロブ・ロウジョナ・ヒル、ジェフリー・タンバー、ティナ・フェイなどなど。カメオ出演に至っては医師役ジェイソン・ベイトマン、バーテン役フィリップ・シーモア・ホフマンと、人脈の広さが伺えます。それと豪勢なバジェット。

「もしこの世に嘘がなかったら」という前提自体はドリフの番組みたいだし、細かいスキットの重ね合わせで進んでいくのを見ていると、長い尺の映画向きではないんじゃないかと最初は疑っていたんですが、最後にはなかなかいいものを見せていただいたという気持ちです。死を怖れる人々が集まる主人公の家の前で「man in the sky」について講釈する様子は、どうやって見ても宗教のパロディですよね。宗教のパロディは大物毒舌芸人だからこそできた芸当だと思います。『エバン・オールマイティ』でも感じましたが、宗教の絡むコメディは、脚本の解釈の違いを排除するのにかなり慎重にならざるを得ないと思うのですが、割と思い切ってキリストみたいな格好になったりするのは好感が持てます。これぞ芸人魂って感じです。この映画がキリスト教文化での暗黙の了解のもとで作られていることは、それ以外の文化にいる私からしたらすぐに気づいちゃうんですよね〜、その点が違和感として残る部分なんです、でもまあ大したシコリではありません。

あと、『幸せのレシピ』でも思いましたが、ラブコメのラブの方、ロマコメのロマの方の伏線を最後に回収するスジは、やっぱり若い目線というか、ヤングな感受性でもって観ないと、なかなか感情移入できないもんですねえ。ラブとかロマは余計だ、とはもちろん言えませんけれども、最初っからラブとかロマに重点置いてないんだから、ケツ決めてかっちり終わらせようとしなくてもいいんじゃないかい?って気分です。

ジェニファー・ガーナーが美人だってのは認めましょう。しかし秘書役やってたティナ・フェイがあっちの役でもよかったかなあ…なんて。すいませんこれは好みのアレですね。

最後に挿入歌。ELOの「Mr. Blue Sky」って曲がハマってたなあ〜。『宇宙人ポール』に続いて、またもやELOなんぞにやられちゃってる私という…実に悔しいというか、小っ恥ずかしいです。おっさん化するというのはこういうことなんですね。