『アメリカン・プリズン』を観ました

ジェイソン・アダムス監督の『アメリカン・プリズン』を観ました〜。

アメリカン・プリズン [DVD]
ファインフィルムズ (2013-01-01)
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世の中にはいろんな映画があるもんでして、この内容であれば本作品は納得の低評価です。

しかし、そりゃモロに低予算であり短期間であり、関わったいろんなプロのヤッツケ感があちこちで見受けられる絵だったり音楽だったりはするのですが、このテの映画はどうしても必要なんだって気がしてきます。エド・ハリスが名優であるというのはほぼ真実であり、この映画一本だけでも、なるほど名優だというのがわかりますし、低予算のセットやロケーションがシンプルであればあるほどに、この男の醸し出すオーラが絵に充満してきます。

さらにはブライアン・プレスリー、タラジ・P・ヘンソンにしても、はっきり言って華のあるキャストではないわけで、その点徹底しているのが実に好印象なんです。渋さという点、静かに燃える映画への情熱、みたいな点ではウディ・ハレルソンの『ランパート 汚れた刑事』にも通じる情念を感じますが、なんかこうワルがはびこるお話の絵でセコイってのは、どうも居心地悪いんですよね個人的には。子供の前で口に銃口を入れて泣き叫んだりする感じは、ダメ劇団の勘違い演出家がかっこつけてやりたがるような安さがあります。そこがまたいい、とも言えますけど。