『南の島のリゾート式恋愛セラピー』を観ました

ピーター・ビリングスリー監督の『南の島のリゾート式恋愛セラピー』を観ました〜。

こ・れ・は、久々に文句言いたい放題の映画ですねー。クソ映画ともダメダメ映画ともなんとでも呼べる、自信を持ってオススメできない映画でした。バカ映画とは呼べません。本気でバカやってる映画に対して失礼なので。

こういう映画がなぜ生まれたのか、そっちの背景の方に興味があります。クソ映画であることは確かなんですが、それでも興行的にも成功しているということは、中年夫婦たちがいっぺんに同じ場所に集まる映画ジャンルの需要があるんですね。謎なんです。どうもこの映画の鍵を握るのは、製作・脚本のヴィンス・ヴォーン、脚本のジョン・ファヴローあたりのようです。どちらもハリウッド業界ゴロみたいな、仕掛けのツボを知っている人たちっていうイメージを持っているのは私だけでしょうかねえ。こういう脚本で、あとはジェイソン・ベイトマン呼べばばっちりでしょ、みたいな。

設定としては、『アダルトボーイズ青春白書』ととてもよく似ています。「集団中年夫婦モノ」って言うんでしょうか。仕事や家庭のことで忙しい夫婦が人生を見つめ直して、夫婦仲を修復してヨカッタネ〜、というお話の流れまで似ています。なんだかんだとワケあって、中年カップル4組が南の島のリゾートに行くんですが、そこでカップル・セラピーなるものに強制参加させられて、それぞれの夫婦がなんやかんやと仲良くなるわけです。

どうでもいいでしょ、ホントにどうでもいい話です。しかしこのどうでもよさがヒットの要因だったのでしょう。

夫婦でヨガをやったりカウンセリングを受けたりマッサージを受けたりする絵は確かにどうでもいいんですが、観ているうちに、さらにどうでもいいシーンが重ねて上塗りされていき、唖然としました。もしかしたら、それが狙いとしてあったのかも分かりません。このどうでもいい映画のキャスティングに、ケン・チョンがいたりジャン・レノがいたり、ワケが分かりません。ジェイソン・ベイトマンも超普通の、みんなよく知っているキャラです。

この手の映画は、制作スタッフと役者全員でリゾート地へ遊び半分で行くボーナスみたいなものでしょう。それでメイクマネーもする…うーん、実に羨ましい!