『ミッドナイト・イン・パリ』を観ました

ウディ・アレン監督の『ミッドナイト・イン・パリ』を観ました〜。

単にフランコフィルなだけやん、と悪態も付きたくなりますが、それでも以前観た『人生万歳』よりは数倍マシだと思います。

…って自分の評価、間違ってますかねえ? どうもよくわかんないんですよね、ウディ・アレンの良さが。役者としても監督としても、どこかボードヴィリアン的な感覚であるのは、映像や音楽から伝わってくるんですが、このぐらいのドラマでよろしいんでしょうか? ちょっとファンの方にお伺いしたいところです…。

えーと、深夜のパリで、昔のパリにタ〜イムスリ〜ップ、するという内容です。1920年代のパリのサロン、社交界に迷い込んだ主人公は、次々と有名な文化人に会うんですねえ、悪く言えば都合のいい話、よく言えば童話です。そうですね、シンプルに童話と考えたほうがよい映画です。

その昔のパリに迷い込む主人公はオーウェン・ウィルソン。悪くないけど、有名人ばかりに会ってスゲースゲーと興奮するのがデフォルトで、そして美人に出会ってロマンスもあるという、お話の語り部としてはパッとしないなあって思いました。もっとブ男でも映画的にはよかったんじゃないかなって気もします。小説家志望のフランス好きって役柄だからアメリカ〜ンな風情でも似合わなそうだし、難しいところですけど…。

パリ観光の気分は十分味わえます。そうかー、そういえばそんなにフランス好きじゃなかったなあ。サロン人脈の予備知識があれば、もっと楽しめたかも、ですがそこまで知ってたらもっと失望したかもしれません。ゼルダフィッツジェラルドを演じていたのは、『スコットピルグリム』でドラマーやってた女の子でしたからねえ、名前はアリソン・ピル。いいのかおい、って気もしました。

あ、アカデミー賞脚本賞取ってるんですか? これで? うーん…。女と別れてパリに住むきっかけとなるのが、ヘミングウェイの指摘を聴くあのシーンだけでよろしいのですか? 強引やなあ。