今からスタッズ・ターケルの『仕事!』を読みます

このブログを書き始めて1ヶ月以上経ったわけですが、やはり真面目に本を読み続ける効果はあるようですね。実はひとつ、気にかかっている本がありまして…。

かれこれ20年くらいになりますか、昔からどうしても読了できずに半ば諦めながら、しかし時々は引っ張り出してきてテキトーに読むという、ずいぶん付き合いの長い本があります。知る人ぞ知る、スタッズ・ターケルの『仕事(ワーキング)!』です。せっかくなので、この本をこれから読み潰してみたいと思い立ち、"working!"というカテゴリーを作りました。

このカテゴリーの栄えある第一回のエントリーとして、まずこの本をご説明いたします。

まずこれ、700ページあります。著者のスタッズ・ターケルが、115の職業、133人の人々にインタビューしています。

で、スタッズ・ターケルは、1912年(明治45年)ニューヨーク生まれシカゴ育ちのラジオDJ、声優、ジャズ評論家、そして天才的なインタビュアーです。ギリギリ「明治の男」ですね。そういう人が、仕事について133人にインタビューしましたよ〜という本なんです。確かに「仕事について」訊いたりもしているんですけど、あまりそういうの関係なく、素人さんのよもやま話がいっぱい載っていて、時々テープ起こしそのままとさして変わらないような、ナマの声も入ってきます。そういう本ですから、仕事についての本というわけでもなく、今となっては「1970年代のアメリカの普通の人たちは一体どういうことを考えて生活していたのか?」という貴重な資料でもあると言えます。

主な訳者は中山容さん。訳者あとがきには、およそ50人もの訳者とともに翻訳したことが書かれています。原書『Working!』の出版年は1972年、日本語版の初版は1983年5月。中山容さんって人は検索して知ったんですが、『ボブ・ディラン全詩集』なども手がけているわけですから、アメリカのカルチャーについて造詣が深いものと思われます。

なんせ133人ですから、一人のインタビューを読んで思ったことを毎日ここに書くとしてもですよ、たっぷり4ヶ月はかかるわけです。毎日はやらないから、多分3年くらいかかるんじゃないかと思います…続けばいいなあこれ。*1

*1:追記:本文の表記がどういった基準で統一されているのかちょっと分からないんで、引用の際に、日本語訳の仮名遣いを読みやすいように改変してます。