イントゥ・ザ・ワイルド
ショーン・ペン監督&脚本の「イントゥ・ザ・ワイルド」を観ました〜。
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キャサリン・キーナー見たくて見た映画でした、けれども。ワイルダだったぜえ〜(スギちゃん)。
映画に取り憑かれちゃってる人の気持ちが分かりました。絵がとってもいいし、プロットもいい、、キャスティングもいい。しかしそういう映画作りの妙に圧倒されるっていうんじゃなくて、結構下に置いて見られるゲスさも兼ねているし、バランス感覚が見事だなと思いました。
これはいいです。相当な映画だと思います。ショーン・ペンすごい。
まず何と言っても絵なんです。撮影技術の粋を集めた感じ。技術的にはなんて言うのかわかりませんがいろんな撮り方を織り混ぜているし。
そんで次にすごいのは、そういう技術に裏付けられたロケハン能力ではないかと思いました。よくこんなにも絵ハガキみたいな場所を集めたもんです。コペンハーゲンから来た二人組がMCハマー聞いてるシーンの場所、爺さんと一緒に登る岩山、主人公がバイトした農場、不思議なバスのある場所、その他たくさんあるんですけど、いちいち場所と撮り方に感心しちゃいました。この映画、多分撮る方面専門の方が見たらうはーって唸っちゃうんじゃないかなと、なんとなく想像しちゃいますが、どうなんでしょうね。いろんな技術を使いすぎててトゥーマッチだ、とも言えるかもしれませんけど。
エンジニア方面のクレジットを洗ってみると、撮影はエリック・ゴーティエ、編集はジェイ・キャシディ、などなど、技術関連でもいろいろノミネートされたり受賞したりしている作品でした。そりゃそうなるわなあ。評価が高い作品でこれほど素直にいいって思えるって素敵ですね。
メキシコ国境は「デュー・デート」でも出てきましたが、一緒の風景でしたね当たり前ですけど(そういえばザックの端役っぷりも酷かった…)。メキシコから戻ってきたあたりの都会の撮り方もいいですね。ホームレス収容所の行列作ってるあたりのシーンもいい。ヒッピーの集まるキャンプ場もあれはガチなんでしょうか。リアルです。
お話自体は優先順位低いです。どーでもえーな、までは言い過ぎですけれども。主役を含めて出てくる人はみんな良識あるし、ヒッピーなのに保守的だし、あと宗教的に敬虔だし。主演したエミール・ハーシュはホントに役者でしたね。見応えありました。
キャサリン・キーナーは良識のある役柄でしたね。無駄なセックスシーンも1カットだけありました。アレだけはひどかった。
ヒッピー男もいいし爺さんもいい。全体的に狙ってベタな配役にしてるんでしょうね。爺さん役のハル・ホルブルックはこの時82歳だったそうですねえ大したもんだ。
あとキーナーが飼ってる犬もいい。すごくよかったですよ犬。クレジットないけれども、上手でした。今度見る人、犬に注意して見て下さいね。