『ゾンビランド』を観ました

ルーベン・フライシャー監督の『ゾンビランド』を観ました〜。

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撮影でのキスシーンがやいのやいのと騒がれるようなジャリタレ映画だと思っていたんですが、なんのなんの、とても丁寧な作りの、特になにも考えずに楽しめる娯楽大作でした。ゾンビのつく映画でここまで丁寧な映画も珍しいですね。ゾンビに侵された後のアメリカの風景はきっとこんなんだろうね、という想像をキレイに再現した絵がまた素敵で面白い。今はいろんなことができちゃうんですねー。同じルーベン・フライシャー監督の撮影した『ピザボーイ』の微妙なマニアックさとはまったく印象が異なりました。ウハウハとは笑えませんが、明るく楽しい映画です。特に遊園地でのゾンビ襲撃シーンなんてのは、なんかこう、アメリカ〜ン!でしたね〜。デカい車に乗って、そんでワケの分からんデカい銃をバンバン撃つってのは、最後に残りそうなアメリカ人の願望ってのを反映しているような絵姿です。

役者陣では、まずはジェシー・アイゼンバーグがいいですね。『ピザボーイ』ではなかなかのコメディ勘の悪さに、がっくりしましたが、細かな人情の機微を演じられる名優さんだったことが分かりました。お見逸れいたしました。草食でナードで童貞で、とキャラがはっきりすればするほど、観ているこっちもなるほど確かにそう見えてくるから安心なんです。

エマ・ストーンアビゲイル・ブレスリンの姉妹もいいですねコレ。ウディ・ハレルソンは安心して見られるし、ジョン・C・ライリーはゾンビでカメオだし、言うことないです。豪邸の持ち主のビル・マーレイって…誰ですかw?

お互いを地名で呼び合うのもアメリカン、さらにはまさにアメ〜リカのネ〜ションワイドな味のtwinkiesもsno ballも美味そうなお菓子に見えてくるってのがね、いいですね〜実に。ゾンビ以前のアメリカを懐かしむアイテムとしては納得です。そういえば『ピザボーイ』も至る所にどアメリカンな要素が詰まってましたが、ルーベン監督はそういう露悪的で自虐的な、一歩間違えたらウルトラ保守と見られかねないアメリカ演出が得意なのでしょう。また次の作品も観てみたいと思いました。